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新築マンション購入時の超重要チェックポイント!修繕積立金に騙されるな


今回は、これから新築マンションを購入する人に向けての話。

キレイな新築マンションの購入を検討されている方は、住環境や素敵な家具とかちょっと贅沢な家電製品を入れてとか、いろいろと夢が膨らんでいるかと思います。

そんな気分に水を差すようで申し訳ないのですが、新築マンション購入時に見逃しがちな費用「修繕積立金」についてお話ししたいと思います。

「安い修繕積立金に騙されるな」って話です。

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修繕積立金とは?

修繕積立金とは、マンション共用部を修繕するために居住者全員で積み立てる、修繕用の資金のことです。

戸建てを購入した方でも、年数が経つに連れてあちこち痛んでくるのでそれを補修するための資金を貯蓄します。そういう意味では戸建てもマンションも変わりません。

ただ、マンションの修繕積立金は、あくまでも共用部の修繕に拠出されるものであり、占有部(要するに部屋の中)の修繕に関しては個人で対応する必要があります。

売出し時の修繕積立金は安く設定されている

新築マンションの売出しチラシを見ると、具体的な返済プランが記載されていると思います。小っちゃな字で(笑)。

その返済プラン例に記載されている「修繕積立金」が、結構安い金額で掲載されていることが多いのです。

「それがどうしたの?」と思う方は、これからの話をよく聞いて下さい。

マンションの運営はデベロッパーではなく居住者自身が行う

実際に住むマンションの運営は、マンションを建築したデベロッパーが行うのではなく、マンションの所有者から選任された者で構成される管理組合が行います。

大体、1年毎の持ち回りでやるケースが多いです。

マンション所有者がみんな建物管理の経験者であることはあり得ず、ほとんどは建物管理の素人の方です。

そのため、マンション管理業者に管理組合から業務委託して、建物の保全を行うのが一般的です。つまり、管理業者のアドバイスをもらいながら管理組合で維持管理の意思決定を行い、実際の管理作業、出入金などの出納処理を代行してもらうのです。

この場合、デベロッパー系の管理業者が紹介され、第一期管理組合はその業者と連携してマンション管理を行っていきます。

新築から10年程度では建物はあまり劣化しませんので、特に大きな懸案も無く修繕積立金が積み上がっていくのですが、問題は10年以降です。

1回目の大規模修繕工事を10年目から15年目ぐらいにやるところが多いでしょう。多くは12年目、賢い管理組合のところは15年とか伸ばすところもあります。

なぜ12年目に大規模修繕工事が多いかと言うと、国交省のガイドラインで「分譲マンションでは、12年程度の修繕周期で大規模な修繕工事(長期修繕計画に基づく計画修繕工事やグレードアップのための改修工事)を行うことが一般的」と書いてあることから、多くのデベロッパーはこれを根拠に12年毎の大規模修繕を提案するケースが多いためです。

1回目の大規模修繕はそれほど大きな改修が必要ありませんので、販売時のモデルケースで示されていた修繕積立金で賄えるケースがほとんどですが、問題なのは2回目以降の大規模修繕工事。

2回目の大規模修繕は、築20年以上を経過しており、マンション自体もあちこち補修が必要な部分が増え、しっかりとした修繕工事が必要となります。

つまり、1回目の大規模修繕工事よりもお金が多く必要なのです。

修繕積立金が足りないのは誰が悪いのか?

2回目の大規模修繕工事は、順調にいけば25年目ぐらいに行いますが、長期修繕計画を見直す15年目、もしくは20年目ぐらいに多くの管理組合は気付きます。

「修繕積立金が全然足りないじゃないか」
「これでは2回目の大規模修繕工事のお金が足りない」

なぜ足りないのかを議論していくと、そもそも売出し時の修繕積立金がかなり安く設定されていたことが判明します。

そうなんです。デベロッパーはマンションを建てて売るまでが仕事なので、支払モデルを作るときに修繕積立金を安く設定して、お得感を打ち出します。

実際に販売した後は、管理費や修繕積立金を徴収するのはマンション所有者で構成される管理組合という自治に委ねられます。

あくまでもデベロッパーは

修繕積立金は月々最低このぐらいあればいいんじゃね?知らんけど。

なんですね。

デベロッパーに「売出し時のチラシに修繕積立金○○○円/月って書いてあったじゃないか!」と詰め寄ったところで「それはあくまでも支払モデルですから」と言われて終わりです。

次に、管理会社に文句を言おうとしても

「デベロッパーと管理会社は別なので」
「管理会社としてはマンション管理適正化法に則って管理業務をさせていただいております」

と言われるだけでしょう。

事実、管理会社は管理組合に長期修繕計画に必要なマンション劣化診断の提案もしていますし、長期修繕計画の作成もして大規模修繕工事の資金計画に必要な情報を管理組合に提示しています。

つまり、修繕積立金の金額を決定するのはあくまでも「管理組合」なのです。

既存マンションのポストにもよく新築分譲マンションのチラシが入っていますが、多くの住人は支払モデルを見て苦笑します。

「こんな修繕積立金で大丈夫なのかね~」

すでに分譲マンションを所有している人なら誰しも知っていることですが、初めて買う人はまず気づきません

ここからは修繕積立金の他にも注意する点について上げておきます。

マンション設備で金食い虫の設備とは?

マンション設備で金食い虫の設備がいくつかあります。

機械式駐車場

狭い敷地内に住戸分の駐車場を作るため、昇降設備を持つ機械式駐車場を採用しているマンションがあります。

耐用年数が約25~30年なので、およそ30年毎に数千万の設備更新(入替)費用が必要となります。

資金が潤沢でない管理組合だと、だましだまし30年使うなどして更新を先延ばしにして費用を節約するところが少なくありません。

一般的に機械式駐車場は1区画100万円×台数分の設備費用がかかります。例えば、1列3台格納、10列構成の昇降式機械式駐車場の場合、ざっくり100万×30台 = 3,000万円の費用がかかります。

月々の駐車場収入で更新費用が賄える管理組合であればよいのですが、昨今は車離れが進んで空き区画が増えているマンションが多いです。そのため、駐車場収入を別会計にしたとしても、設備更新を駐車場収入で賄える管理組合はそう多く無いでしょう。

これが平置きの駐車場であれば設備更新費用が0円ですから、いかに機械式駐車場が金食い虫かわかるでしょう。

豪華な植栽、共有庭

大規模なマンションだと、共用庭を広くとって緑を多くし、景観のために人工池や川を作っているケースもあります。

しかし、人工池は定期的に水抜きや清掃が必要ですし、人工川を流すにはポンプの稼働、電気代がかかります。

当然ですが、ポンプは定期的な点検・メンテナンスが必要ですし、耐用年数に応じて交換費用がかかります。

また、大きな庭は植栽管理を年2~3回実施しなければなりませんから、それなりに費用がかかります。

もちろん景観との兼ね合いがありますので、どちらがよいという話ではありませんが、規模と不釣り合いな植栽は後々金がかかります。

豪華な共用設備

マンション売出し時の目玉として、いろんな付帯設備を併設する場合があります。

例えば、スパや温泉といった入浴施設、住人であればだれでも使えるカラオケ設備、フィットネスルームなどが負債になりかねない設備です。

これらの施設は、入居当初は使うのですがやがて飽きて利用率が低下します。しかし利用しなくても維持費用は毎月発生するので、その費用が重くのしかかってきます。

「ウチのマンションには温泉があるんだよ~」ってマウント心を刺激するにはもってこいの施設ではありますが、民間のスパとか日帰り温泉施設のほうが食事処もあって充実していますから、わざわざマンション住民全員で負担する施設ではありません。

売り出し時の管理費・修繕積立金には気をつけろ!

繰り返しますが、マンションデベロッパーは月々の支払を低くみせるために、支払モデルでは管理費や修繕積立金を安く見せていますが、これは入居後の維持管理に責任を負わないデベロッパーが勝手に設定した金額であることをまず認識しましょう。

とは言っても、こういった見せ方をするマンションが全てダメかと言ってしまうと、買えるマンションは無くなってしまいます。

支払モデルはあくまでも一例として捉え、20年後以降は修繕積立金が上がることもある程度覚悟した上で購入検討しましょう。

そして修繕積立金が将来上がりやすいマンションは、金食い虫設備を所有しているマンションです。利便性と設備を考えた上で購入を。

 

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