フライトジャケット TYPE A-2


僕もご多聞に漏れず、映画「大脱走」のスティーブ・マックイーンにやられたクチです。(笑)

僕の父は軍国少年だったせいか戦争物の映画を好んで見ていまして、TVの金曜ロードショーなどで第二次大戦の洋画があるとよく一緒に見ていました。

その中でも「大脱走」は捕虜が力を合わせて収容所を脱走するという子供にもわかりやすいストーリーだったのと、脱走に際して出身国が違う捕虜同士、各々の得意分野で協力し合ってドイツ軍に一泡吹かせる内容が子供心にもワクワクしながら見ていた覚えがあります。

映画の中で、マックイーンが演じるアメリカ人捕虜、ヒルツ大尉が着ていたフライトジャケットがクッタクタでボロボロなんだけど、何かカッコよかったんですよ。

当時の戦闘機は冷暖房が装備されていませんでした。そのため夏でも上空に上がるとそれなりに寒かったので革のジャケットが支給されていました。それがA-2です。

A-2の前にA-1ジャケットがあったらしいですが、確かA-1はフロントがボタンだったかな?ボタンをファスナーに改良してA-2になったんじゃなかったかと思います。(あやふや)

アメカジ好きなら一度は購入を考えたであろうA-2ですが、各メーカーさんが手間暇掛けて作っているのでなにせ高いのです。

なので新品を買えない僕は、3年程前にヤフオクでバズリクソンズのA-2を3万円で落札。

元々バイク用の手頃な革ジャケットを探していたときにたまたま見つけたんですが、時期が5月頃だったので競合も少なくて結構安く落札出来ました。

やっぱり革ジャンは買いは初夏、売りは初秋ですね。

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これが3年前落札したバズリクソンズのA-2。

買ったときは全然使用感が無くて、恐らく出品者さんは20回も着てなかったんじゃないかな。

買ったけどあんまり着なくなったので出品した、って感じでした。かなりお買い得。

ただ僕の体格がちょっと中途半端で、36だとちょっとキツ目で38だと気持ち大きめなんです。

ユニクロでもMだとちょっと大きくてSだとちょっとキツい。37ってサイズがあればいいんですけどね。

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背中の真ん中に継ぎ目が無い一枚革です。この一枚革で作られているからこそ高いんですけどね。

ちなみに、サイズを合わせるために一度水洗いしています。(上の写真は水洗い後に数回着用)

水洗い前と比べてサイズダウンしました。36と38の中間ぐらい(37?)のサイズになってジャストフィットするようになりました。

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やっぱりホースハイドはこのシボ感がいいです。

カウハイドに比べても革が固いですけど、着こんでいくうちにだんだん体に馴染んでいきます。

僕はてっきり着こんでいくと柔らかくなるのかと思っていましたが、柔らかくなるというより「馴染む」という感じなのです。

腕などの可動部は柔らかくなりますが、肩や身幅は自分の体形に合わせて形が”変わっていく”と言った方が近いでしょうか。

A-2は他のレザージャケットと比べ、肩の可動部を増やすためのプリーツがありません。

なので自分の肩にフィットするようになってくると自分だけの着心地が作られてきます。

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ファスナーはタロン社。このあたりもオリジナルに忠実に再現されています。

実はタロン社はいまでも存在するアメリカの会社で、海外ブランドの服に使われているのを結構見かけます。

ファスナーといえばYKKじゃないの?という人もいますが、YKKは戦後出来た会社で、A-2が生産されていたときにはまだ存在していません。

確かにYKKのファスナーは品質もいいのでわからなくもありませんが、当時のA-2を再現させるのにYKKを使う訳にもいかなかったのでしょう。

でもA-2のジッパーが壊れたら、お直し屋さんでYKKのジッパーにするだろうな。そこはあんまりこだりないので。

A-2はラフに扱って全然OK

A-2について熱く語っているサイトはたくさんあって皆さんの「A-2愛」をひしひしと感じますが、中には大事に扱いすぎて「変な着しわが出来ないよう、椅子に座るのも注意する」とか「雨の日は絶対に着ない」とか「水洗いなんてもってのほか」という人もいます。

まあモノに対する愛情は人それぞれなんでいいのですが、僕はレザージャケットなんかは基本的に雑に扱ったほうが味が出ると思います。

帰ってきたらハンガーなんかにかけずにその辺に放っておいたり、雨の日に多少濡れても気にしないし、オイルなんか1シーズンで1回入れるかどうかって感じで、かなり雑に扱ってます。

ホースハイドなんて大事に扱っていたらいつまで経っても体になんか馴染みませんって。

とにかく、取扱いなんか気にせず着倒すのが一番の愛情だと思います。

だって当時のパイロットは、恐らくジャケットが真新しいと新米扱いされたと思うんです。パイロットだけじゃなくてどんな職種でもそうだったと思いますが、戦場ではクタクタに使い倒されたジャケットは一目で古参兵とわかりますし、周囲から一目置かれたことでしょう。

「大戦中のパイロットは接近戦で首の可動域が広がるように襟スナップを外して開襟シャツのように癖を付けていた」なんてディテールにこだわるのに、大事に扱い過ぎていつまでも新品のようなジャケットというのも本末転倒な気がします。

ジャケットのオイルアップ

バズリクソンズの公式ページでも言われている「着ているだけで人間の脂がジャケットに付くので必要以上にオイルアップしなくてもいい」というのは私もそう実感します。

例えば、パソコンのキーボード。

買ってすぐのうちは羽根ボウキで掃除するだけでキーとキーの間のホコリが綺麗になりますが、使っているうちに羽根ボウキで掃ってもホコリが落ちなくなってきませんか?

あれが正に人間の脂がキーボードに付着してその上にホコリが乗っている状態です。だから羽根ボウキで掃うだけではホコリが取れないんです。

服をたくさん持っている人はA-2の着用頻度が少ないので適当なタイミングでのオイルアップが必要ですが、週1~2回程度で着用するのであればシーズン中はオイルアップ不要だと思います。

あ、雨で思いっきり濡れたときなどは、水が蒸発するときに油分も一緒に持っていってしまうので、必要に応じてオイルを入れて保湿しましょう。

ただしオイル入れすぎるとカビるので気を付けて。(経験者)