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ビーンブーツは完全防水…じゃないよ。防水と完全防水の違いとは?


ひさしぶりの大寒波が入ってきたせいか、先週降った雪が全然溶けない。

おかげで先週はずっとビーンブーツ履きっぱなしだった。活躍できてうれしいんですけどね。

で、友達や知り合いに「ビーンブーツって完全防水なの?」とよく聞かれる。

LLビーンも「防水」とは言ってるが「完全防水」とは言っていない。

今回はそんな誤解されがちな防水性能について書いてみる。

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当たり前だけどビーンブーツは完全防水じゃないよ

これは当たり前っちゃ当たり前なんだけど、ゴムと革を縫い合わせてるんだから、水に浸せば縫い目から浸水するのは当然のこと。

下のゴム部分が水に浸かってる分には完全防水だけど、縫い目より上が水に浸かると、縫い目から徐々に水が滲みてくる。

これはビーンブーツの構造上どうしようもない。

仮に縫い糸をロウ引きにしたり縫い目にオイル染み込ませたりしたところで、履いて動いてるうちに糸が引っ張られて革が伸び縮みするから如何ともし難い。

もうこれを改善するには、アッパーの革部分までゴムで一体成型したものじゃないと完全防水にはならない。それはまさしくゴム長靴である。

ビーンブーツは長靴のように使える、とは言うものの、あくまでも濡れた路面、野原、湿地帯を快適に歩けることを目的としているだけで、水に浸かった状態での防水までは考えられていないのだ。

防水等級とは

「防水っていったらどんな水分でも侵入を許さないから防水なんじゃないの?」と思う人もいるかもしれない。

電気の世界では、防水についてIEC(国際電気標準会議)で規格化されている。

JIS規格 保護の程度 IEC規格
保護等級 種類
8 水中形 継続的に水没しても内部に浸水しない IPX8
7 防浸形 一時的(30分)に一定水深(1m)の条件に水没しても内部に浸水しない IPX7
6 耐水形 あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない IPX6
5 防噴流形 あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない IPX5
4 防沫形 あらゆる方向からの飛沫による有害な影響がない IPX4
3 防雨形 鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない IPX3
2 防滴2形 鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない IPX2
1 防滴1形 鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響がない IPX1
0 無保護 特に保護されていない IPX0

本当はもっと細かく条件が決められているが、防水テストをするのが目的ではないので詳細は割愛した。

IEC規格はほぼJIS規格でも踏襲されているので、この防水に関してはほぼIEC = JISと思ってもらって構わない。

で、大雑把に言ってIPX3(防滴形)とIPX4(防沫形)が防水かそうじゃないかの分かれ目になっており、IPX4以上に対応している製品は大体「防水」と謳われている。

しかし一言で「防水」と言っても、IPX4~IPX8まで5段階もある。

靴に関して防水規格があるのかどうかは知らないが、ビーンブーツが対応している「防水」は、上の規格で言えばIPX4かIPX5相当ではないかと思う。

まぁブーツなので鉛直方向から水を落とせば中に入ってしまうので、そういう空気の読めないことは言わないことにするが、履き口に水をかけない前提であれば、どの方向から水を掛けられても内部には浸水しないだろう。

しかし、IPX7のように水深1mの水圧が掛けられれば、縫い目から浸水してしまう。

そのため、ビーンブーツは大雨や大雪で浸水することは無いが、川や深い水たまり、泥の中に足首まで沈んで使うことは想定していないはずだ。

ビーンブーツの防水まとめ

・防水=どんな状況でも浸水を防ぐわけではない
・縫い目のあるものは必ず縫い目から浸水する
・防水にもレベルがある

最近はスマホでもIPX5/7対応製品が増えているので、防滴・防水性能について知識を持っている人も増えてきたけど、靴やブーツに関しては防水規格が存在しないので、「このブーツは防水です」と言われると、どんな状況でも浸水を防いでくれるものと勘違いする人がいてもおかしくない。

ビーンブーツは構造上、縫い目があるためにアッパーまで水没してしまったら水の侵入を防げないが、だからと言って「ビーンブーツはダメだ」と言ってるわけではない。

モノには向き不向きがあるということ。完全に水を防ぐブーツが必要であれば、ゴム一体成形のブーツかゴム長靴以外に選択肢は無い。

そうではなく、日常生活で遭遇する雨や雪に対応すればいいのであれば、ファッションと防水性能のバランスがいいビーンブーツがオススメである。

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