2012年の秋ぐらいだったか、蛍光灯が切れたので近所のケーズデンキに買いにいったときに、在庫処分みたいな感じで売っていたのがNECの15インチノートPCのLaVie PC-LS150HS1KSWでした。
当時使っているパソコンが古かったのと、Windows7とOffice2010プリインストールなのに4万円台だったので衝動買いしたマシンです。
ちなみにスペックはこんな感じ。
・メモリ:DDR3 SDRAM/DO-DIMM 4GB PC3-1333(10600)
・HDD:720GB/5400rpm
・OS:Windows7 Home Basic(64bit)
HDDが5400rpmなのがちょっとアレですが、ノートPCなので仕方ありません。
でも家ではせいぜいブラウザでネットを見るのとWord、Excelを多少使うぐらいなので、日本製のパソコンがこの値段で買えるのは十分魅力的なので思わず購入。
型番の-KSWは多分ケーズデンキモデルの意味(多分)。
しかし使っていくうちにだんだん起動が遅くなり、ひどいときにはログオンしてから10分近くはHDDアクセスランプが点灯しっぱなしで、ブラウザ立ち上げても表示するまで5分近くかかるときもありました。
これ、HDDがフラグメント(断片化)していないのにこの有り様です。
Win10に無償アップデートしたのもその重さに拍車をかけていたのかもしれません。
クリーンインストールでしのぐかSSDに交換か
タスクマネージャでディスクアクセスを占有してるプロセスを探すと、ChromeやMSのサービスホストがガチャガチャ動いているようです。
一個一個調べて不要なものはサービスを停止していけば多少改善すると思うんですが、調べるのも面倒だし、そもそもWin10にアップグレードしてから特に遅いのが顕著になってきたので、一度クリーンインストールしてスッキリしたい衝動に駆られます。
リカバリーディスクでクリーンインストールすれば購入当時のWin7動作状態には戻りますが、それでも超遅い状態がもっさり状態に改善される程度なので、これを機にSSDに換装することにしました。
早速SSDを購入
秋葉原が近いので会社帰りにCrucialのSSD/525GB(CT525MX300SSD1)を購入。13,990円也。
Amazonで購入してもよかったんですが送料がかかるので、プライム会員の人であれば今のところAmazonが最安値だと思います。
SSDは秋口ぐらいまでは下落傾向でしたが、ここにきて品薄になってきたのか値上がり傾向にあります。必要な方はお早めに。
なんでCrucialにしたかというと、現在流通しているSSDの中では比較的安価なのと、Micron社のNANDフラッシュメモリを仕事でよく使っていた経験からある程度Micronの品質もわかっていたので、価格と品質のバランスからCrucialにしました。(Micronのコンシューマ向け販売子会社がCrucial)
ついでにメモリスロットも1つ空いていたので、4GBのSO-DIMM 204P PC3-1333(10600)も1枚購入。2,260円也。
結果から言えば、SSD化で劇的に改善したため、メモリを4G→8Gに増やしてもあまり変わらなかったです。
Windows10のインストールUSBを作る
通常であれば、リカバリーCDを使って購入時のWindows7にしてからWindows10にするのが普通ですが、どうも内蔵DVDドライブが壊れたようで、CD/DVDを入れても反応しません。
内蔵DVDドライブが無理ならUSB接続のDVDドライブから起動、を試してみたのですが、LaVie LS150はUSB接続のDVDドライブから起動できない?みたいです。(僕のやり方が悪いのかもしれませんが)
しかもNECの修復ディスクはDVDドライブにしか作れないため、USBメモリにWin7の修復ディスクを作ることができません。
Window7のインストールディスクをUSBメモリ上に作る方法はあるようですが、だったらWindows10のインストールディスクをUSBメモリ上に作ったほうが手間が省けるので、今回はWin10のインストールディスクをUSBメモリ上に作ることにしました。
現時点でWin10の無償アップデート期間は過ぎていますが、期間内にアップデートしていればWin10を直接インストールしてもライセンス的には問題無いようです。
Win10のインストール用USBを作る方法は以下のサイトを参考にしました。
「メディア作成ツール」をダウンロードしてWindows 10インストール用のUSBメモリを作る(外部サイト)
USBメモリは4GB以上あれば大丈夫みたいです。僕はSSD購入時にSanDiskのバルク品8GB USBメモリをついでに購入してこれに作りました。330円也。
HDD -> SSDに換装する
まずは換装前にHDDからユーザデータをバックアップ
どうせHDDは残すので、自分が作ったファイルや画像などユーザデータのみをUSBメモリにバックアップしておきます。
HDD全体のバックアップは取りません。面倒臭いので。(笑)
HDDを取り外してSSDを取り付けます
電源ケーブルを外し、本体を裏返しにしてバッテリーパックも外します。
バッテリーパックが付いている部分を上にすると、左下の部分がHDDが収納されているところなので、ネジを外して(1か所)カバーを外します。
黒いフィルム(青囲み)を撮んで少し持ち上げ、そのまま斜め左上に引き抜きます。
HDDを外したら、金属プレート(赤囲み)を外して、SSDに取り付けます。これを付けないとPC本体にネジ止めできません。
次にSSDに付属しているスペーサ(黒い枠)の両側にある両面テープを剥がしてSSDに取り付けます。(写真下がSSDでスペーサーを付けたところ)
外したHDDは9.5mm厚、対してSSDは7mm厚なので、このスペーサを付けないとPCの中でカタカタ動いてしまいます。
後はHDDを外した時の逆の手順でSSDをPCに接続します。
こんな感じにピッタリ収まります。
あとはバッテリーパックを取り付け、電源ケーブルを接続します。
外したHDDはSSDの空き箱にピッタリ入るので、保管用箱として使用します。
BIOSの設定を変更する
まずこのNECのLaVie LS150という機種は、ブート時はUSB3.0対応ポート(USBポート内が青)が使えないという制約があります。
それを知らなかったがために、USB3.0対応ポートにインストール用USBメモリを指して電源投入しても常にHDDから起動されてしまって混乱してしまいました。
それ以外にもハマるポイントがあるので詳しく解説します。
まず電源ボタンを押して、メーカーロゴが出ているときに
BIOS設定画面に移行したら、次の2つを設定変更します。
・起動順位を「USB-HDD」を一番上に持ってくる。
なぜ「USBレガシー機能」を「使用する」にしないとUSBメモリを読み込まないのかは謎。
あと起動順位は「USB-HDD」を一番上に持っていきます。媒体がUSBメモリだから「USB memory」だと思うのが普通だと思うのですがなぜか「USB-HDD」にしないとダメでした。
そして一番大事なのが、インストール用USBメモリをUSB3.0対応ポートではなくUSB2.0ポートに接続すること。
USB3.0対応ポートかUSB2.0対応ポートなのかは、USBポート(PC側USBコネクタ)を見ると青いプラスチックが見えればUSB3.0対応、黒いプラスチックが見えればUSB2.0。後者に接続しないと読み込まれません。
これでUSBを読み込まないときは、BIOSの設定を一度初期設定に戻してから、HDDで再起動 -> 再度BIOSを上記のように設定、を試してみてください。僕も最初はUSBを読めなくて、BIOS設定を初期状態に戻してから再設定したところ無事にインストーラーを読み込みました。
Windows10をクリーンインストール
インストーラーが起動するので、インストーラーに従って設定していきます。
途中、「Windowsのライセンス認証を行うためのプロダクトキーを入力してください」という画面が出ますが、「スキップ(s)」を選択してください。
また最終段階で再度プロダクトキーを聞かれる画面が出るときがありますが、そこでも「後で」を選択してください。
正規のWindows7, Windows8/8.1のライセンスを所有していて、正規にWindows10にアップグレードした人であれば、ハードウェア情報とWindowsバージョンがマイクロソフトのライセンス管理サーバに記録されているので、インストール完了すればライセンス認証されているはずです。
もし大幅にハードウェアを変更している場合は、ライセンス認証がエラーになる場合がありますので、その場合はマイクロソフトのライセンス認証窓口に電話して説明すればほとんどの場合、問題なく認証されると思います。
不正ライセンスじゃないですからね。
買い替えなくてよかった
Crystal Disk Mark5をインストールしてベンチマークを取ってみました。
左側がHDDで計測したもの、右側がSSDに換装して計測したものです。
パフォーマンス的には3倍強ですが、体感的には10倍以上です。これはWindows10をクリーンインストールしたのが効いてるのでしょう。
起動時のストレスは全く無くなり、操作中のプチフリーズも全く無くなりました。非常に快適です。
Crucial CT525MX300SSD1はスペック的にはリード/ライトが500MB/sなのでシーケンシャルリードはもっと出ても良さそうなものですが、PCがSATA3に対応していないのでこんなものでしょう。
それでも5年前に4万円強で買ったノートPCが、14,000円でストレスフリーになるのですから、買い替えることを考えたら安いものです。
HDD -> SSD化は多少パソコンの知識がいるものの、比較的簡単に出来る高速化だと思います。
ネットに上がっている情報では、HDDを交換するとWindows10のライセンス認証が消えるらしく、マイクロソフトのライセンス認証窓口に連絡する必要があるらしいのですが、僕の場合は特に問題無くライセンス認証済みになっていました。
このあたりはハードウェアの変更度合いや機種、Windowsバージョンやライセンス状況にもよるみたいなので、一概にこうすれば大丈夫、というのは無いようです。
ただ、ライセンス認証がエラーになったとしても、正式なライセンシーであればライセンス認証窓口で説明すれば回復するはずです。
…ということで、もし古いパソコンで買換えを検討しているのであれば、SSD化でお金を節約出来ますので、一度検討してみてはいかがでしょうか。
注記(2017/12/31)
昨年の10~12月頃を底値にNANDフラッシュ全般が値上がりしていますね。
恐らくスマホ、タブレットなどでNANDフラッシュメモリの需要が高まっているのに加えてPCのストレージがHDDからSSDへの置き換えが進んでいることも需給に影響を与えているものと思われます。
現在のSSD市場はHDDのように待てば安くなるという状況ではなく、しばらく高止まりが続くと思いますので、SSD化したい人はさっさと購入してしまったほうがメンタル的に落ち着くと思います。
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