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リアルな法廷ドラマを見たかったら、、、裁判員裁判を傍聴しよう


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先日、東京地検立川支部に所要で行った帰り(容疑者じゃないです)に、ちょっと時間があったので向かいにある東京地裁立川支部に行って見ました。

意外と面白かったのでレポートしたいと思います。

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東京地方裁判所 立川支部って?

この東京地裁立川支部は東京23区以外を管轄している地方裁判所で、旧米軍立川基地跡地にあります。

立川駅北口は、かつては陸軍立川飛行場として帝都防衛を担っていましたが、終戦後に米軍に接収されて昭和52年(1977年)に全面返還された歴史があります。

返還跡地は、昭和記念公園や陸上自衛隊立川駐屯地、多摩地区の広域防災基地などが置かれましたが、平成に入ってからもしばらくは米軍の廃墟や朽ちた貨物列車が放置されていて、なんとも殺伐とした光景が広がっているところでした。

しかし多摩モノレールが立川駅を中心に南北を貫くように整備されると、それにあわせるように北側の再開発が一気に進み、災害救急センター、国立極地研究所、国立国語研究所、東京地裁立川支部、東京地検立川支部、自治大学校、立川市役所など研究機関や行政施設が続々と建設され、IKEAやららぽーと立川立飛といった商業施設も建設され、かつてのような殺伐とした雰囲気が一掃されてしまいました。

以前から立川を知るものとして隔世の感がありますね。

…ということはさておき、この東京地裁立川支部は霞ヶ関の本部?(本部とは言わないか、、なんて言うんだろう?)ほど大きくはありませんが、それでもなかなかの大きさです。さすが東京地裁。

裁判所に入る

何年か前にも立川消防署に所要があったときに初めてここ立川支部で裁判を傍聴したのですが、ツタヤでしょうもないDVDを借りるよりよっぽど面白い人間ドラマが見れたので、また機会があれば見て見たかったのです。ただ僕にとっては仕事を休んでまで見に行くほどじゃないので、こういう機会でもないとまず行きません。

裁判所っていうとなんか物々しい響きですが、公官庁の中ではかなりオープンな部類に入ると思います。だって、特に名前を書いたり身分証明書を提示したりせずとも傍聴できますからね。あ、もちろん入り口にはセキュリティがいるので、見るからに怪しい風貌だと止められる可能性大です。

傍聴する裁判を吟味する

正面入り口を入ると受付のようなカウンタがあります。そこに誰でも見られる「開廷表」という、今日開かれる裁判の予定表が書いてあります。誰がどんな罪で何時からどの法廷で審理されるのかが書いてあるので、その中から見ごたえのありそうな裁判を選びます。

お勧めは裁判員裁判です。その理由は後述します。

裁判員裁判は、比較的重い罪で起訴された事件に適用されます。殺人、傷害致死、強盗致死、危険運転傷害致死、保護責任者遺棄、放火、強姦、薬物系あたりは大体裁判員裁判です。

その日のスケジュールにもよりますが、大体午前は10時~か11時~が多いです。内容が”判決”のものは10分ぐらいで終わるので、”審理”となっている法廷を選ぶといいでしょう。

法廷に入る

立川支部は刑事法廷は3Fなのでエレベータで3Fに向かいます。

法廷には入り口が2ヶ所あります。それぞれ「検察・弁護側入り口」と「傍聴席入り口」がありますので、「傍聴席入り口」へ向かいます。

部屋の外にあるグリーンの「開廷中」サインがついている場合は既に裁判が始まっていますが、裁判は途中で入室してもOKです。

まずは入室する前にドアにある小窓を開けて中を覗いて見ます。ここ裁判所は覗きOKです。(笑)

小窓から中を覗くと法廷の中が一望出来ます。傍聴人席の空席があれば入れます。入ってからあたふたしないように事前に座る席の目星をつけておきます。

傍聴人席が満席のときは入れません。誰かが出てくるのを待つか、諦めましょう。(立ち見はできません)

裁判を傍聴する

入室する前に携帯やスマホの電源をオフにしましょう。マナーモードだと着信時のバイブ音が結構響いて裁判長に注意されるので、電源をオフにするか機内モードにしてください。

そして静かにドアを開けて傍聴人席に着席します。当然ですが写真撮影、録音は禁止です。

通常、正面に裁判長と裁判官、さらに左右に私服の人が6人ぐらいいると思いますが、彼らが一般市民から選ばれた裁判員です。

そして左右に検察側と弁護側が向かい合って座っています。途中から入室するとどっちが検察官でどっちが弁護士かわからないと思いますが、検察官は慣例的に資料の持ち運びにカバンを使わずに風呂敷を使っています。なので机の上に風呂敷が出ているほうが検察側です。

先ほど、裁判員裁判を傍聴したほうが面白いと言った理由は、通常の刑事裁判は裁判官、検察官、弁護士の3者で進められますが、この3者は司法試験をパスして司法修習を終えてきた人たちなので阿吽の呼吸で裁判を進めていきます。そのため、傍聴席から裁判を眺めていても、既に提出された書類(傍聴人はわからない)と専門用語で淡々と進んでいくため、慣れないと裁判の流れがわかりづらいのです。

しかし、裁判員裁判だと検察側、弁護側とも法務素人の裁判員に理解出来るように説明する必要があります。そのため弁論がまるで司法ドラマのように身振り手振りで進んでいくため、見応えがあるのです。

このとき傍聴した裁判でも、弁護側の弁護士は、法廷内を歩き回りながら身振り手振りを交えて裁判員に検察側証拠の矛盾点を訴えていました。ほとんど噛まずに立て板に水の如く、時には強弱を付けながら弁論していたので、かなり入念にリハーサルしたのだろうと思います。

恐らくこれが裁判官、検察官、弁護士であれば、ここまでドラマチックなことはやらなかったでしょう。

裁判員裁判制度が始まってからかなり時間が経ちますが、裁判員は有罪/無罪から、有罪だった場合の量刑まで合議する権限を持っているため、弁護士、検察官共に裁判員の琴線に触れるような弁論をしないと、自身が有利となる公判に持っていけなくなります。

とにかく下手なドラマを見るぐらいなら、裁判所で窃盗の裁判を傍聴していたほうが何十倍も楽しいです。

ちなみに地下にある食堂は外来者でも利用出来ます。安い割には意外と美味しいです。

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