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深センに行って感じたこと


今回、10年ぶりに香港・深圳に言って感じたことを書き連ねてみる。

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今回、深圳を訪れて思ったこと

オールキャッシュレス

行く前からある程度は知っていたが、乗り物、食事、買い物、全てがキャッシュレスだった。

今回、深圳行きを決めたのも、アリペイやWeChatPayがクレジットカードに対応して、外国人でも中国国内のQRコード決済が利用できるようになったからだ。

それまでは中国国内に銀行口座を持っている知人に頼んで電子マネーを送金してもらわないと使えなかったので、行くのを躊躇していた。

今回、人民元の現金は新たに用意しておらず、10年前に余った40元(約800円)のみで入国したが、アリペイで全て済んだので現金を使う機会が全く無かった。

一応、現金払いも受けてくれるのだが、「お釣り無いけどいい?」みたいな対応がほとんど。

これだけキャッシュレスが普及すると、ほとんど使うことがない釣り銭を用意するのが大変なのだろう。

地下鉄が便利過ぎる

10年前でも7~8路線ぐらいあったが、現在は16路線(!)を超えて、なお建設中である。

アリペイのQRコードで乗れる上に、そこそこの距離を乗っても6元(120円)程度という安さ。

テロ対策なのか、全ての駅の改札前に金属探知機を手荷物検査があるのには辟易したが、それを除けばかなり便利だった。

しかもホームドアは天井までカバーされたガラスドア(南北線のようなホームドア)なので、人身事故が起きようがない。

乗換案内も中国語と英語の2言語表記で、スッキリしてわかりやすかった。

日本だと、日本語、英語、中国語、韓国語と情報量が多すぎて、親切が逆に仇になっているような気がする。少なくとも韓国語併記は不要だと思う。

ちなみに、地下鉄のホームでは皆ドアの前に並び、先に降りる人を通してから乗車していた。

10年前は列という列はなく、皆適当に乗リ込むもんだから、乗り降りに時間がかかってカオスだった。

少なくとも、日本でたまに報道されるような「マナーの悪い中国人」という風景はそこには無かった。

意外と空気がキレイ

日本にいると、時々、中国の大気汚染のニュースが世間を騒がせるので、なんとなく中国=大気汚染のイメージがある。

しかし深圳では思ったほど大気は汚染されておらず、というかむしろキレイだった。

というのも、道路を走る自動車の多くが電気自動車で、バイク(スクーター)に至ってはほぼ100%電動車。

深圳でタクシーに何度も乗ったが、タクシーはほぼBYDの電気自動車だった。

マフラーから白煙を上げているのは、大型トラックぐらいで、バスも電気自動車で、かなり電化が進んでいた。

電気自動車はバッテリーの廃棄問題や、それに伴う車両価値の減損で電気自動車の廃棄が社会問題化している、という報道もあるが、実際のところはどうなのだろうか。

少なくとも深圳は沖縄よりも南に位置するので、冬期のバッテリー容量減少の問題は無い。

バッテリーリサイクルの問題がさえ解決すれば、電化に一層拍車がかかるような機がする。

バイクはほぼ100% 電動スクーター

一番驚いたのは電動スクーターの普及だ。

深圳の街中で走っている二輪車はほぼ100%スクーターで、日本でいうところのロードバイクは1台も見かけなかった。

そのスクーターも全て電動スクーターで、スクーターは自転車扱いなのか、車道では無く歩道を縦横無尽に走りまくる。

歩道を歩いていると後ろからスクーターに「ビビー!」とホーンを鳴らされるのが日常である。

日本の感覚だと「スクーターが歩道走ってんじゃねーよ」とムカっとするのだが、向こうにしてみると「邪魔だどけ!」ではなく「ごめんよ~、ちょっと通してね~」ぐらいの感じで鳴らしているようだ。

ただ、ガソリン車と違って音がほとんどしないので、歩道とは言え、周囲に気を配らないと後ろから惹かれそうになる。

商店街を自転車で通るおばちゃんがチャリで「チリンチリン」鳴らすような感覚に近い。

だから抜いていくスクーターも「チッ、邪魔だボケ」みたいな感じは全く無く、ただスルスル抜いていくだけである。

ノーヘルでスマホ操作しながら、歩道をビービー鳴らしながら走って行く運転技術は凄い。

技術は進んでいるが無秩序、それが深圳である。

フードデリバリーが凄い

深圳は小吃(屋台や一品料理の店)が発達しているせいか、朝昼晩と外食で済ませる人が多い。

なにせ中国のシリコンバレーと呼ばれる街なので、中国全土から若いエンジニアが集まる街である。

当然、自炊なんてする間もないので、安い外食や屋台が発展している。

そうなれば、当然フードデリバリーも発達する。

Uber Eatsのようなデリバリーバッグをくくりつけた電動スクーターが屋台街に頻繁に出入りしている光景を一日中見かける。

このあたりは台湾も似たような感じである。

中国人は意外と親切

僕は中国語はほとんどできない。

店での会話もおぼつかないぐらい話せない。

訪問先の会社では英語が通じるのでさほど不自由を感じないが、外で食事をしようとすると途端に会話に困る。

それでも今はスマホの翻訳機能を使って簡単な意思疎通はできるので、10年前に比べると格段に便利になったが、それでもたまに困ることも少なくない。

今回は老街という、日本でいうところの渋谷・原宿と言われている、深圳の若者が集う街に滞在したが、そこの屋台で注文がうまく通じなくて困っていると、結構な確率で近くの若者カップルが助けてくれた。

なんとなく、中国政府の反日教育の影響もあって「日本人は疎まれているのではないか」と思っていたが、市井の中国人は概ね親切だし、「どこから来たの?」「日本から」と答えても、イヤな顔一つされなかった。

むしろ翻訳アプリ経由で「日本にはこういう食べ物はあるの?」とか「これ入れると美味しいよ」とかいろいろ気に掛けてくれる。

治安がいい

深圳しか行ってないので他の地域はわからないが、深圳は総じて治安がいい。

老街に宿泊したが、夜に一人で出歩いても身に危険を感じることは一度もなかった。

ここの東門歩行街は若者に人気の街で、ファッションから屋台までなんでもある。

昼間から夜中まで若者で溢れている街で、中には両腕にタトゥーが入っているお兄ちゃんもいるのだが、日本の半グレのようにオラオラしているわけでもなく、極々普通の仕草だ。

もちろん繁華街なので反社会的勢力の影響もある程度はあるのだろうが、少なくとも観光客として歩いている分には歌舞伎町より安全な感じ。

今回訪問する1週間前に、深圳の日本人学校で男児が暴漢に襲われて死亡するという痛ましい事件があったのだが、報道で伝えられているほど治安は悪くなかった印象だ。

もしかしたら自分が知らないだけで、治安の悪い地区もあるのかもしれないが。

トイレが意外とキレイ

10年前に訪れた際は、トイレはお世辞にもキレイとは言えなかった。

商業施設のトイレも1日に1度くらいは掃除しているだろうが、それよりも利用者が多いので中々の汚さであった。

日本のように街中のそこら中でトイレが使えるわけではないが、少なくとも地下鉄の駅構内にあるトイレは、どこもキレイに掃除された清潔なトイレで、日本と変わらなかった。

むしろ日本のターミナル駅の、利用者が多いトイレのほうが汚れている感じがした。

あのキレイさは、1日に3回以上は清掃しないと維持できないはず。

商業施設や訪問先のオフィスビルも軒並みキレイなトイレで、以前とは大違いである。

とはいえ、公衆トイレなどは目も当てられないほど汚れていたが、それは日本も同様である。

地方に行けばまだまだ汚い・臭うトイレが多いのだろうが、少なくとも深圳の街中のトイレに関しては、総じてキレイだった。

中国人の自信

特に深圳だったからもしれないが、深圳発の世界的企業が何社も排出されており、名実ともにアジアのシリコンバレーとなりつつある。

ファーウェイ(携帯、スマホ)、ZTE、テンセント(アリババ)、DJI(ドローン)、BYD(電気自動車)、ハイセンス(家電)と、日本でも名が知れる企業は全て深圳経済特区から排出された企業である。

そのため、深圳には全国から若い人材が集まり、日々新しいスタートアップ企業が生まれている。

平均給与も高く、深圳で働くことはある種のステータスである。

かつてはMade in Chinaと言えば安かろう悪かろうの代名詞だったが、今ではその評価はだいぶ変わった。

西側ではファーウェイのスマホは販売されていないが、中国ではAndoridスマホの高級ラインの一つである。ハイエンド機種は日本円で10万円を軽く超える。

そういった環境で働く彼らからは、欧米に比肩をとらないぐらいに成長した自国産業に対する自身を言葉の端々から感じるのだ。

中国は政治システムは共産主義であるが、経済は完全に市場経済に依存しており、頑張れば豊かになることを体現している。

そういう企業で働いていることへの自信と、もっとよい環境を目指して突き進む熱量というかバイタリティを強く感じた。

老人をあまり見かけない

3日間滞在している中で、街中で老人を見かけることが少なかった。

日本だと通勤電車を見渡せば、働いている・いないに関わらず、還暦をとうに過ぎているであろう人達を見かけることが多いが、深圳ではその数が圧倒的に少ない。

訪問先の人と昼食と共にしたときにその話題になったが、聞くところによると、深圳は他の地方から出てきている人が圧倒的に多いので、両親や祖父母は地方にいるケースが多いのだそう。

元々、深圳生まれ深圳育ちは少なく、多くは地方から人が集まってくるので、広東省でありながら広東語が通じない地域らしい。

つまり深圳は「働くところ」であり、ある程度稼いだら両親のいる田舎、もしくは配偶者の出身地戻りたい、と考えている人が多いようだ。

深圳市内のマンションも年々高騰しており、高い給料を貰っている間は住めるが、そうでなければとても住めないと言ってたのが印象的だった。

深圳は今後もどんどん変化する

たった数日の滞在だったが、10年前とは社会が大きく変容していることを実感した訪問だった。

一部ではタクシーの自動運転サービスも始まっており、交通系に関しては完全に日本の先を行ってる感じだ。

政治システムが民主主義でないので自由に対する制限は多いが、反面、国や政府がトップダウンで政策を決められるので、普及のスピードはとんでもなく速い。

今までは中国と言うとどうしても「チープ」「品質悪い」「マナー悪い」といったステレオタイプがある。

もちろんAmazonやAli Expressには中国製の偽物や粗悪品が溢れているが、一方では中国発のHuwaeiやAnker、Haierといった品質では引けを取らないメーカーも存在感を増している。

中国の経済成長率がやや鈍化しているものの、IT分野への投資が活発であることを鑑みれば、深圳はこれからも発展していくことは間違いない。

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